健診フォロー支援外来について
乳幼児健診などで「発達について気になることがある」と指摘されたお子さんを対象に、多職種で現状や特性を評価し、「支援シート」を作成して療育などの適切な支援につなぎます。「診断」「投薬」「継続通院」は行わず一定期間で完結する、「評価」を目的とした外来です。
乳幼児健診(1歳6ヵ月健診、3歳児健診、5歳児健診など)で「発達について気になることがある」「日常での行動の中で気になることがある」などと指摘された際、「今はそんなに困っていないので様子を見よう」と対応が遅れてしまったり、「どこまで心配したらいいのかわからない」と不安が強くなりすぎてしまったりして、結果として適切な支援につながりにくいことがあります。
そのようなお子さんを支援する専門機関のひとつとして児童精神科があり、当クリニックでも標榜させていただいています。
しかし、「精神科」という表記にハードルを感じたり、「薬は副作用が怖いから使いたくない」など偏ったイメージが先行してしまい、医療的な介入のタイミングが遅れてしまうことがあります。
一方で、家庭や園・学校での生活環境の調整や支援方針の整備が追いついておらず、医療的な介入よりもそちらが優先される段階であることも少なくありません。
この場合、特性に応じた環境調整の一環として療育の導入などを進めていくことになるのですが、「せっかく病院を受診したのに何もしてもらえない」と感じてしまう部分もあり、専門外来の位置づけの難しさを感じています。
また、児童精神科は多くの地域で初診の予約が取りにくい状況であり、さらに療育の導入にも待機期間があることもあります。
だからこそ、適切な支援へスムーズにつながることで、就学前の大切な時期がより有意義なものになってほしいと感じていました。
支援のスタートラインとして、
- 今はどのような状態なのか
- それはどこに相談すればいいのか
- 各支援機関では何をしてもらえるのか
- 今の状態でどのような支援が必要なのか
- どういう時に児童精神科外来の受診を検討すればいいのか
- 児童精神科外来ではどんなことをしているのか
といったことを把握することは非常に大切であると考えています。
そこで当院では、専門機関の手前で受診していただきやすいように 「身近な小児科で気軽に受診できて、多職種でお子さんの現状や発達の特性を評価し、適切な支援へつなぐ外来」 として、「健診フォロー支援外来」を立ち上げました。
当院の児童精神科外来では、児童思春期支援指導加算を算定しており「多職種による支援」を手厚く実施しています。
「健診フォロー支援外来」では小児科領域でありながら、児童精神科における知見を最大限に活かした「支援のスタートに必要な評価や情報提供」をしっかりと行います。
「発達について気になることがある」と指摘されたものの、「まず何をすればいいのかわからない」となってしまいやすい時に、最初の窓口として気軽に受診できる外来です。
「評価する」という目的を明確にし、一定期間で完結する形式で、流れが分かりやすく安心して受診していただけます。
健診フォロー支援外来で行うこと
- 小児科医・心理士・看護師・精神保健福祉士が連携してお子さんの現状や特性を評価します。
- 評価に基づいて「支援シート」を作成し、療育へスムーズにつながるお手伝いをします。幼稚園・保育園の先生方の支援も兼ねており、日常の関わり方に「支援シート」をお役立ていただけます。
- 現状や特性の評価以外にも、様々な制度や利用できる機関についての情報提供もさせていただき、それらをうまく利用できるようにお手伝いさせていただきます。
健診フォロー支援外来で行っていないこと
※本外来では、評価と支援方針の整理(支援シート作成)・支援先への橋渡しを行います
※上記のような医療的な介入は児童精神科の領域であり、ご希望の場合は本外来ではなく児童精神科外来の初診をご予約ください
全体の流れ
※1回30分程度の診察枠となり、以下の一例のように多職種で関わらせていただきます(お子さんやご家庭の状況によって異なることがあります)
初診
- 精神保健福祉士などから全体の流れの説明と終診までの受診予約などの調整
- 小児科医による神経運動発達評価
2回目以降の受診
- 心理スタッフによる評価(2~3回程度)
- 看護師・助産師がご自宅へ訪問して評価(1回)
※お住まいの場所によってはやむを得ず院内での評価となる場合がございます
- 精神保健福祉士による制度や支援についての情報提供や利用補助(1回)
最終受診
- シート作成スタッフより「支援シート」のお渡しと説明
- 小児科医より今後の医療の関わり方についての情報提供
目的
- 現状と特性の評価(支援シートの作成)
- 適切な支援(療育)への橋渡し
- 各種制度や専門外来など必要な情報提供
を目的としています。
対象
乳幼児健診(1歳6ヵ月健診、3歳児健診、5歳児健診など)で発達について気になることがあると指摘がされたお子さんが対象となります。
また、健診では特に指摘されていないものの、保護者の方や園の先生など日々お子さんと関わっている人が
- 周囲と比べてできないことが多い
- 落ち着きがなくていつも動いている
- よくかんしゃくを起こして切り替えに時間がかかる
など、どのように対応したらいいのか困っている場合も受診していただけます。
日常生活の中で適切に関わることができるように支援シートの作成が可能です。
ご予約していただける地域
地域での支援を前提とした外来となるため、京都市内(中京区・上京区・下京区)にお住まいの方に限らさせていただきますのでご理解のほどお願い申し上げます。
※地域外にお住まいの方は大変申し訳ありませんが、最寄りの保健センターや保健所などに受診先をご相談ください
担当とそれぞれの役割について
医師(小児科医)
小児科を専門として診療が可能な医師が担当させていただきます。診察では年齢に応じた神経運動発達の評価を行います。
※児童精神科医の診察はございませんが、支援シートは児童精神科医が監修して所見を評価して作成させていただきます。
心理スタッフ(臨床心理士/公認心理士)
当院に所属する心理スタッフ(臨床心理士/公認心理士)が担当させていただきます。
児童精神科外来、産前・産後ママ外来、保護者のこころ外来といった専門外来やショートケア・プログラムに携わっていて、普段から発達に特性のあるお子さんやその保護者の方と接しているスタッフです。知識・経験共に非常に豊富であり、発達や特性について適切に評価させていただきます。
看護師・助産師
当院に所属する看護師・助産師が担当させていただきます。
小児科・児童精神科領域、母子保健領域の経験が豊富で、当院でも小児科外来の診療補助に加え、各専門外来における支援やショートケア・プログラムに携わっているスタッフが中心となって評価します。お子さんの自宅での様子を評価するため訪問評価を実施しています。親子のこころとからだの支援に携わっているスタッフが伺いますので安心してご相談ください。
※基本的には訪問させていただいていますが、お住まいの場所によっては訪問が難しいこともあり、その場合は院内での評価とさせていただきます
精神保健福祉士
当院に所属する精神保健福祉士が担当させていただきます。
療育現場、児童精神科領域での経験が豊富であり、当院では児童思春期支援指導を担当しており、専門外来を通院中のお子さんへの支援計画を日々作成しているスタッフが中心となって担当させていただきます。
医療現場だけでなく療育現場の視点も交えた支援計画の作成が可能です。
初診の予約と受診について
健診フォロー支援外来初診のご予約はWEB予約での対応のみとなっております。お電話ではご予約をお取りすることはできませんのでご注意ください。なお、予約のシステム上、枠がすべて埋まっている場合はエラー表記が出るようになっております。その際はご予約をお取りすることができませんので、お手数ですが予約枠の更新や予約キャンセルのアナウンス時に再度アクセスしていただくようにお願いします。
※X、Instagram、公式LINEでアナウンスしております。
※再診については、初回受診時に終診までの予約を調整させていただきます
※お住まいの地域が対象外の場合はご予約していただけませんのでご了承ください
初診の際にはWEB予約時の簡易問診以外にもWEBサイト上の「健診フォロー支援外来初診問診票」を必ずダウンロードして事前に記載した上でご来院ください。受診時に問診票の記入が完了していない場合は、ご記載いただいてからの診察となるため、場合によっては当日の診療が困難となってしまう場合がありますのでご注意下さい。
なお、他院からの紹介状をお持ちの場合は問診票と合わせてご持参をお願いします。
外来枠の違いについて
「小児科外来」「乳幼児健診」「健診フォロー支援外来」「児童精神科外来」はいずれもお子さんを対象としている点は共通していますが、対象とする症状や診察の内容は異なり、必要な書類や確保している時間なども異なります。
該当しない枠をご予約いただいてご来院いただいても対応することができず、改めて予約の案内をさせていただく事になってしまいます。各ページに詳細を記載しているほか、「よくあるお問い合わせ」でも掲載しておりますので事前にご確認していただいて、ご予約の際はお間違えのないようお願い申し上げます。
※どの外来を予約すればよいか迷われる場合は、来院される前にまずお問い合わせいただく事をお勧めしております