2026年4月から京都市で5歳児健診が開始となります。それに伴って、適切な支援へとつなぐ「健診フォロー支援外来」を新設します。

はせがわこどもクリニックでは

小児科外来予防接種乳幼児健診といった一般小児科に加えて

専門外来として、児童精神科外来産前・産後ママ外来、保護者のこころ外来を設けています。

日々たくさんのお子さんや保護者の方に通院していただいていますが、

地域のお子さんたちの健やかな成長をさらに少しでも支えられるように

既存の取り組みをさらに充実させていくとともに

新しい取り組みも積極的に行い、地域のニーズに応えていきたいと考えています。

地域でもお子さんや保護者の方へは様々な支援があり、

その一つとして「集団健診」があります。

現在、国や地方自治体が義務付けている健診として、

1歳6ヵ月健診、3ヵ月健診があります。

(京都市では4ヵ月健診、8ヵ月健診を自治体の取り組みとして実施)

その後は就学前健診となり、

入学直前まで公的な健診の機会がありませんでした。

5歳前後は、言葉や社会性、集団でのふるまいの成長を認める時期であり、

3歳の時には目立ちにくかった

「ちょっとした気になること」が、

集団生活やお友達とのかかわりの中で見えやすくなります。

また、必要な支援がある場合には、

療育などの適切な支援を受けて就学に備えることが望ましいです。

そのため、以前より5歳児健診の必要性が叫ばれており、

国は2023年から自治体への補助金を設け、

2028年までに全国での実施を目指して取り組んでいます。

その流れの中で、京都市でも2026年4月から

5歳児健診が開始となる事が決定しました。

京都市のWEBサイトでは、

「5歳児健診は、身体の発育、言葉や社会性の発達、就学に向けた生活習慣の確立などを確認する場として、言語の理解能力や社会性が高まる時期のお子さんの成長を安心して見守っていくこと、また、就学前の時期にご家族がお子さんの特徴や心配なことにきづいていただくことを目的に実施するものであり、必要に応じてお子さんとご家族に見合ったサポートを行っていくものです。 日々の生活の中で、お子さんが困っていたり、ご家族が気になっておられることがあれば、5歳児健康診査の機会にご相談いただけます。」

と説明されており、

実施時期は「4歳8ヵ月から5歳6ヵ月」となっております。

WEBサイトはこちらになります

5歳児健診の導入によって

「ちょっとした気になること」があるお子さんのことについて

保護者の方が専門家に相談して、

就学前から

「適切な支援の入り口」

につながりやすくなることを目指しています。

しかし、5歳児健診が開始しても、

専門外来や相談機関の待期期間など、

健診後のフォロー体制には課題があります。

はせがわこどもクリニックでは、

児童精神科外来を設けていますが、

新規の予約枠は解放後1分程度で埋まってしまうなど

開院以来、常に予約がとりにくい状況が続いており、

受け皿が圧倒的に不足していることを痛感しています。

2025年5月に、

「2026年4月から京都市で5歳児健診が開始される」

というニュースを見たときに、

「地域のお子さんのより良い成長のための大切な一歩だ」と喜ばしく感じた一方で

「その後の支援体制をどう整えていくか」という課題も感じました。

地域のクリニックとして、児童精神科外来で専門的に診療を行っているクリニックとして、

なにかできることはないかと考え、

さまざまな支援機関と情報交換をさせていただきました。

そして、2026年4月より

「発達について気になることがある」

と指摘されたお子さんを対象に、

多職種で現状や特性を評価し、「支援シート」を作成して

療育などの適切な支援につなげることを目的とした、

「健診フォロー支援外来」

を新設させていただくことになりました。

前段が長くなってしまいましたが、

今回のブログでは、

京都市で5歳児健診が開始となることと、

それをきっかけに

2026年4月から新しく開始する

「健診フォロー支援外来」について

書かせていただきます。

はせがわこどもクリニックの健診フォロー支援外来では、

乳幼児健診などで「発達について気になることがある」

と指摘されたお子さんを対象に、

多職種で現状や特性を評価し、

「支援シート」を作成して療育などの適切な支援につなぎます。

支援へとつなげるための「評価」を目的とした外来であるため、

「診断」「投薬」「継続通院」は行わず一定期間で完結します。

5歳児健診に限らず、乳幼児健診や園で

「発達について気になることがある」

「日常での行動の中で気になることがある」

などと指摘された際、

「今はそんなに困っていないので様子を見よう」

と対応が遅れてしまったり、

「どこまで心配したらいいのかわからない」

と不安が強くなりすぎてしまったりして、

結果として適切な支援につながりにくいことがあります。

そのようなお子さんを支援する専門機関のひとつとして児童精神科があり、

はせがわこどもクリニックでも標榜させていただいています。

しかし、「精神科」という表記にハードルを感じたり、

「精神科の薬は副作用が怖いから使いたくない」

など偏ったイメージが先行してしまい、

医療的な介入のタイミングが遅れてしまうことがあります。

一方で、家庭や園・学校での生活環境の調整や

支援方針の整備が追いついておらず、

医療的な介入よりもそちらが優先される段階であることも少なくありません。

この場合、特性に応じた環境調整の一環として

療育の導入などを進めていくことになるのですが、

「せっかく病院を受診したのに何もしてもらえない」

と感じてしまう部分もあり、

専門外来の位置づけの難しさを感じています。

また、児童精神科外来は多くの地域で初診の予約が取りにくい状況であり、

さらに療育の導入にも待機期間があることもあります。

だからこそ、適切な支援へスムーズにつながることで、

就学前の大切な時期がより有意義なものになってほしいと感じていました。

支援のスタートラインとして、

  • 今はどのような状態なのか
  • それはどこに相談すればいいのか
  • 各支援機関では何をしてもらえるのか
  • 今の状態でどのような支援が必要なのか
  • どんな状態になれば児童精神科外来の受診を検討すればいいのか
  • 児童精神科外来ではどんなことをしているのか

といったことを把握することは非常に大切であると考えています。

そこで、はせがわこどもクリニックでは

専門機関の手前でより気軽に受診できる場として、

「身近な小児科で気軽に受診できて、

多職種でお子さんの現状や発達の特性を評価し、

適切な支援へつなぐ外来」

として、

「健診フォロー支援外来」を立ち上げることを決めました。

はせがわこどもクリニックの児童精神科外来では、

児童思春期支援指導加算を算定しており

日々の診療の中でもともと「多職種による支援」を手厚く実施しています。

そのため、「健診フォロー支援外来」は

小児科領域の外来でありながら、

児童精神科における知見を最大限に活かした

「支援のスタートに必要な評価や情報提供」を

しっかりと行うことが可能となっています。

「発達について気になることがある」と指摘されたものの、

「まず何をすればいいのかわからない」となってしまいやすい時に、

最初の窓口として気軽に受診できる外来です。

「評価する」という目的を明確にし、

一定期間で完結する形式で、

流れが分かりやすく安心して受診していただけます。

以上が「健診フォロー支援外来」の導入の背景と概要となります。

受診を検討される方へ向けて、

以下で詳細についても記載させていただきますので

興味がある方はぜひご覧ください。

「健診フォロー支援外来の目的」

  • 現状と特性の評価(支援シートの作成)
  • 適切な支援(療育)への橋渡し
  • 各種制度や専門外来など必要な情報提供

「健診フォロー支援外来の対象」

  • 乳幼児健診(1歳6ヵ月健診、3歳児健診、5歳児健診など)で発達について気になることがあると指摘がされたお子さん
  • 保護者の方や園の先生など日々お子さんと関わっている人が
    ・周囲と比べてできないことが多い
    ・落ち着きが無くていつも動いている
    ・よくかんしゃくを起こして切り替えに時間がかかる
    など、どのように対応したらいいのか困ることがあるお子さん
    ※日常生活の中で適切に関わることができるように支援シートの作成が可能です
  • ご予約していただける年齢は「1歳6ヵ月以上6歳未満」となります。
  • 地域での支援を前提とした外来となるため、ご予約していただける地域は
    「京都市内(中京区・上京区・下京区)にお住まいの方」
    に限らさせていただきますのでご理解のほどお願い申し上げます。
    ※地域外にお住まいの方は大変申し訳ありませんが、最寄りの保健センターや保健所へご相談ください

「健診フォロー支援外来で行うこと」

  • 小児科医・心理士・看護師・精神保健福祉士が連携してお子さんの現状や特性を評価します。
  • 評価に基づいて「支援シート」を作成し、療育へスムーズにつながるお手伝いをします。
    幼稚園・保育園の先生方の支援も兼ねており、
    日常の関わり方に「支援シート」をお役立ていただけます。
  • 現状や特性の評価以外にも、様々な制度や利用できる機関についての情報提供もさせていただき、
    それらをうまく利用できるようにお手伝いさせていただきます。

「健診フォロー支援外来で行わないこと」

  • 「診断」「投薬」「継続通院」は行っていません。
    ※本外来では、評価と支援方針の整理(支援シート作成)・支援先への橋渡しを行います
    ※上記のような介入は児童精神科の領域であり、
     ご希望の場合は本外来ではなく児童精神科外来の初診をご予約ください

「健診フォロー支援外来の担当とそれぞれの役割」

  • 医師(小児科医)

小児科を専門として診療が可能な医師が担当させていただきます。

診察では年齢に応じた神経運動発達の評価を行います。

※児童精神科医の診察はございませんが、支援シートは児童精神科医が監修して所見を評価して作成させていただきます。

  • 心理スタッフ

当院に所属する心理スタッフ(臨床心理士/公認心理士)が担当させていただきます。

児童精神科外来産前・産後ママ外来、保護者のこころ外来といった専門外来や

ショートケア・プログラムに携わっていて、

普段から発達に特性のあるお子さんやその保護者の方と接しているスタッフです。

知識・経験共に非常に豊富であり、発達や特性について適切に評価させていただきます。

  • 看護師・助産師

当院に所属する看護師・助産師が担当させていただきます。

小児科・児童精神科領域、母子保健領域の経験が豊富で、

当院でも小児科外来の診療補助に加え、

各専門外来における支援やショートケア・プログラムに携わっている

スタッフが中心となって評価します。

お子さんの自宅での様子を評価するため訪問評価を実施しています。

親子のこころとからだの支援に携わっているスタッフが伺いますので安心してご相談ください。

※基本的には訪問させていただいていますが、お住まいの場所によっては訪問が難しいこともあり、その場合は院内での評価とさせていただきます

  • 精神保健福祉士

当院に所属する精神保健福祉士が担当させていただきます。

療育現場、児童精神科領域での経験が豊富であり、

当院では児童思春期支援指導を担当しており、

専門外来を通院中のお子さんへの支援計画を日々作成しているスタッフが

中心となって担当させていただきます。

医療現場だけでなく療育現場の視点も交えた支援計画の作成が可能です。

「健診フォロー支援外来の全体の流れ」

1回30分程度の診察枠となり、以下の一例のように多職種で関わらせていただきます。

※お子さんやご家庭の状況によって異なることがあります

  • 初診:

・精神保健福祉士などから全体の流れの説明と終診までの受診予約などの調整  

・小児科医による神経運動発達評価

  • 2回目以降の受診:

・心理スタッフによる評価  

・看護師・助産師がご自宅へ訪問して評価   

※お住まいの場所によってはやむを得ず院内での評価となる場合がございます  

・精神保健福祉士による制度や支援についての情報提供や利用補助

  • 最終受診

・シート作成スタッフより「支援シート」のお渡しと説明  

・小児科医より今後の医療の関わり方についての情報提供

※全7~8回程度を予定しております

「健診フォロー支援外来の予約について」

健診フォロー支援外来初診のご予約はWEB予約での対応のみとなっております。

お電話ではご予約をお取りすることはできませんのでご注意ください。

※再診については、初回受診時に終診までの予約を調整させていただきます

※初診の際には「健診フォロー支援外来初診問診票」も必要となります

はせがわこどもクリニックでは

妊娠中のお母さん、出産後のお母さん、お子さん、保護者の方、支援者の方

に対して包括的に支援することを目指しています。

これからも地域での子育てに

しっかりとした専門性をもった支援を

幅広く提供していきたいと思います。

また、はせがわこどもクリニックでは

全国のお子さんを支える支援者の方へ向けても様々な取り組みを行っています。

2025年 7月27日(日)、8月31日(日)には

「こども支援の現場力UPセミナー」

~こどもと関わるすべての機関向け 専門知識オンラインセミナー~

を開催させていただきました。

※本セミナーのアーカイブ配信は終了しました

次回は2026年の開催を予定しております。

開催に至る想いや詳細については過去ブログ

7月31日(日)と8月27日(日)にこどもと関わるすべての支援者に向けたWEBセミナーを開催します。企画に至る背景や想いをお伝えします。

7月31日(日)と8月27日(日)に 開催するWEBセミナー 「こども支援の現場力UPセミナー」 詳細について。

③7月31日(日)と8月27日(日)に 開催するWEBセミナー 「こども支援の現場力UPセミナー」 チラシを作りました。

でお伝えさせいただいています。

主催セミナー以外でも外部での講義や講演を始め様々な活動をさせていただいています。

WEBサイトで活動紹介を掲載させていただいてますので

ご一読いただければ幸いです。

WEBサイトや各種SNSを通じて情報を発信させていただいていますが

「こんな素晴らしい外来や取り組みがあるなんて知らなかった」

「知っていたらもっと早く受診(利用)して楽になっていたのに」

といったありがたいお声をいただくこおがあります。

ありがたく思う一方で、

必要としている方に十分に届いていない現状を

非常にもどかしく感じております。

はせがわこどもクリニックの取り組みを知っていただいている皆さんの周りに

支援を必要をしている方がおられましたらぜひお伝えしていただけますと幸いです。

はせがわこどもクリニックの存在が、

かかりつけのお子さんや保護者の方々にとって、

そして、こどもと関わるすべての支援者の皆さまにとって

より良い存在であり続けられるように

今後も頑張っていきたいと思いますので

よろしくお願いいたします。

今回は、

京都市で5歳児健診が開始となることと、

それをきっかけに

2026年4月から新しく開始する

「健診フォロー支援外来」について

書かせていただきました。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。

診察のご予約はWEBからとなっています。

ショートケア・プログラムはお電話でのご予約となります)

(オンライン相談室~いこい~はWEBでのご予約となります)

Instagramもやっていますので良ければチェックしてください。

また、同ビル4階にはレンタルスタジオ(HKC Rental Studio)も併設しています。

クリニックでのイベントも企画していきますのでこちらもチェックお願いします。

※はせがわこどもクリニックのリンク集

※HKC Rental Studio(HKCレンタルスタジオ)のリンク集